著者
久保 俊一 新井 祐志 高橋 謙治
出版者
京都府立医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

分子シャペロンであるheatshockprotein70(HSP70)は,低酸素環境に対するストレス応答機構として軟骨細胞に誘導され,基質代謝を亢進し,細胞を保護していた.われわれは,関節軟骨にHSP70を安全に,効率的に誘導する方法としてアミノ酸であるグルタミンを関節内注射し,すでに臨床応用されているマイクロ波で温熱刺激を加える方法を開発した.このHSP70誘導療法は,動物実験で変形性関節症の進行を抑制した.グルタミンと温熱療法を併用したHSP70誘導療法は変形性関節症の新規保存療法として臨床応用につながる可能性がある.