- 著者
-
新田 卓也
- 出版者
- 北海道大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2012-04-01
目的:アスタキサンチンによる網膜神経節細胞(RGC)保護効果を調べるために、正常眼圧モデル動物であるGLASTノックアウトマウスに、アスタキサンチンを経口投与し、網膜神経節細胞死の抑制効果を調べた。アスタキサンチンは用量依存性にRGCの保護作用を示し、投与されたマウス網膜において酸化ストレスのマーカーである4-hydroxy-2-nonenal (HNE)の減少がみられた。しかしNF-kBの抑制はみられず、抗炎症作用についてはみられなかった。アスタキサンチンは緑内障の有力な治療薬の候補であり、その神経保護作用は抗酸化作用によって生じていることが、今回明らかになった。