著者
新田 和央
出版者
同志社大学
雑誌
同志社大学歴史資料館館報
巻号頁・発行日
vol.14, pp.22-23, 2011

調査・研究報告本稿は同志社大学歴史資料館が購入した滝本坊関連書状の紹介を行うものである。本書状は安芸広島藩の家督相続に際し、相続を祝って滝本坊から広島藩の支藩であった備後三次藩の当主浅野長照へと送られた書状であることが明らかとなった。滝本坊は石清水八幡宮に属した男山四十八坊のひとつで、松花堂昭乗の出身坊として著名であるが、当該期の「瀧本坊」が誰であったのかは判然としない。しかし、大名家と石清水坊院との関係を捉える上で貴重な史料であると言える。