著者
日下部 豊寿 佐藤 嘉晃
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究の目標は、加齢による変化を歯の移動を通して歯周組織を観察する事により明らかにすることである。第1段階として、咬合機能している歯としていない歯の歯髄腔内の違いを調べたところ、咬合機能が低下することにより、同じ歯の歯髄内においても部位によって微小血管腔、歯髄細胞の数に生じる変化量が異なり、特に髄角部における組織の活性の低下が生じており、歯冠部歯髄の組織の性状に差がある可能性が示唆された。さらに第2段階として、歯の移動時における歯槽骨の骨吸収について調べたところ、若齢に比べ老齢では骨吸収が少ないことが解り、また高血糖下における若齢と老齢の間では、特に骨吸収に違いは認められないことが解った。