著者
日向 理彦 今井 崇也
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.1196-1199, 2016-11-15

ビットコインにおける新しい機能や標準的な規格を定め,その技術的な文書を共有する「ビットコイン改善提案(Bitcoin Imporvement Proposal; BIP)」と呼ばれる場がある.本稿では,このビットコイン版RFCとも言える文書からとりわけ重要度の高いものとして,ブロックチェーンのサイズ削減に貢献する「マークル化抽象構文木(BIP114)」および,ブロックデータのネットワーク伝播を効率化する「コンパクトブロックリレー(BIP152)」を紹介する.いずれもビットコイン・エコシステムが更なる大規模化を目指すにあたっては必須の存在であり,ビットコインを語る上では欠かせない技術だ.