著者
日本産業皮膚衛生協会技術委員会第一分科会
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.37, no.6, pp.308-316, 1996-06-25 (Released:2010-09-30)
参考文献数
8

本研究の目的は繊維や糸の要因が物理的刺激に与える影響について明らかにすることである.繊維の太さ・断面形状, 布表面の毛羽, 糸の撚数, 糸の太さ等が皮膚刺激性 (物理的刺激) に与える影響について検討した.皮膚刺激性については河合らの方法を用いて判定した.その結果, 繊維は太くなるほど皮膚刺激性が強くなること, 繊維の先端が皮膚に接触した場合の方がその側面が接触した場合に比べて, 皮膚刺激性が強くなること, 繊維の断面形状によって皮膚刺激性が異なること, 糸は太くなるにつれて皮膚刺激性が強くなること, 糸は撚数が増すにつれて皮膚刺激性が強くなること等が明らかになった.