著者
日沖 健
出版者
日本経営診断学会
雑誌
日本経営診断学会全国大会予稿集 日本経営診断学会第43回全国大会
巻号頁・発行日
pp.56-59, 2010 (Released:2011-10-11)
参考文献数
5

コンサルティングの成果は、コンサルタントとクライアントの信頼関係の有無に大きく左右すると推測される。本論文は、近年コンサルティングを実施したクライアント4社へのインタビュー調査を元に、信頼関係の形成要因について考察した。調査から以下の3つの仮説が得られた。①クライアントは、コンサルティングの成果実現に信頼関係が重要な役割を果たすと認識している、②信頼は、大きくコンサルタントを起用する導入段階とプロジェクトを進める実施段階に分けて、段階的に形成される、③導入段階では、「コンサルタントの人間性」や「コンサルタントの実績」が、実施段階では、「コンサルタントの取り組み姿勢」や「短期の成果」が形成要因として重要である。