著者
日沖 健
出版者
日本経営診断学会
雑誌
日本経営診断学会全国大会予稿集 日本経営診断学会第43回全国大会
巻号頁・発行日
pp.56-59, 2010 (Released:2011-10-11)
参考文献数
5

コンサルティングの成果は、コンサルタントとクライアントの信頼関係の有無に大きく左右すると推測される。本論文は、近年コンサルティングを実施したクライアント4社へのインタビュー調査を元に、信頼関係の形成要因について考察した。調査から以下の3つの仮説が得られた。①クライアントは、コンサルティングの成果実現に信頼関係が重要な役割を果たすと認識している、②信頼は、大きくコンサルタントを起用する導入段階とプロジェクトを進める実施段階に分けて、段階的に形成される、③導入段階では、「コンサルタントの人間性」や「コンサルタントの実績」が、実施段階では、「コンサルタントの取り組み姿勢」や「短期の成果」が形成要因として重要である。
著者
石塚 隆男
出版者
日本経営診断学会
雑誌
日本経営診断学会全国大会予稿集 日本経営診断学会第43回全国大会
巻号頁・発行日
pp.108-111, 2010 (Released:2011-10-11)
参考文献数
18

近年、イノベーションの重要性とともに価値の創造が盛んに喧伝されている。ひとつの業界でブレークスルーやイノベーションがそうそう興らないことも事実であり、ホームラン狙いだけでは企業はやっていけない。また、多くの文献に登場する"価値の創造"は漠然とした抽象的な概念であり、個別の事例はいくつか存在するが、普遍的な方法論にはなっていない。製品やサービスの価値にはいくつかの概念があるが、最近、意味的価値の重要性が指摘されている。そこで、本研究では成熟し、コモディティ化の進んだ市場において、企業が意味的価値を持続的に生み出す(=プロデュース)ための要因について検討し、経営診断に資することを目的とする。製品レビューサイトにおけるクチコミデータから意味的価値を抽出する方法を提案するとともに、イノベーションに関する多くの主要な文献をもとに、意味的価値をプロデュースする力に影響を与える諸要因のチェックリストを作成し、考察を行った。