- 著者
-
日野 茂男
- 出版者
- 日本ウイルス学会
- 雑誌
- ウイルス (ISSN:00426857)
- 巻号頁・発行日
- vol.56, no.2, pp.193-199, 2006 (Released:2007-04-20)
- 参考文献数
- 6
バイオハザード対策の要は,機械や設備ではなく,作業者の教育と,作業者が規則を遵守する態度である.これがなければ,器具や機械,設備をどんなに備えても意味がない.器具や機械を導入するときには,効果のあるものを選択し,適切な管理・維持する必要がある.バイオハザード対策用クラスIIキャビネットは安全機器である.使用期間を通じて安全性を保証なければ意味がない.機械である以上,正常に動いていることを確認する作業は,是非とも必要である.正しい計器を,正しく使って,作業室の安全を確保するよう勤めたいものである.組換えDNA実験に対して最近公布された法律は,適当な変更を加えて後,病原体等の取扱いに対しても適用すべきである.