著者
早乙女 理恵 宮里 智樹 玉城 史朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.299, pp.183-187, 2007-10-25
参考文献数
1
被引用文献数
2

沖縄県は亜熱帯気候の島嶼地域であり、東西南北に広く島が点在している。そのため、高速インターネット網が行き届いていない地域(デジタル・ディバイド)が多くある。その地域を救済するには、Ka帯衛星通信WINDSやFWAの様な、高帯域化が容易な準ミリ波帯無線通信を使用することが必要となる。使用周波数帯はと周波数が高いため降雨による電波の減衰(降雨減衰)が無視できない。降雨減衰によっての通信品質の補償についての技術は、長年研究されてきた。しかしながら、衛星通信分野での研究は、Kuバンドがメインであった。したがって、Ka帯の地上波通信および衛星通信での降雨減衰特性の調査事例はまだほとんどない。18GHz帯と26GHz帯FWAを用いた伝搬実験が、津堅島と琉球大学間(約17Km)で行われ、貴重なデータを取得することが出来た。本研究では、実証実験を通して得られた知見を発展させて時系列解析手法を用いた降雨減衰特性ついて検討し、台風などの豪雨による比較的短時間の減衰特性モデルを提案する。