著者
星崎 憲夫
出版者
素粒子論グループ 素粒子研究編集部
雑誌
素粒子論研究 (ISSN:03711838)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.392-400, 1958-06-20

1 π^--p分散式の実験値との不一致が、acausalityのせいであるかどうかをR(M(ω)e^<ilω>=P/π∫lm(M(ω')e^<ilω')/ω'-ωdω'の形の分散式によつて調べる。結果は、acausal regionを、l=1/4μと大きく拡げると、ともかく良い傾向に行くが、々方法でπ^+-pを調べると実験と合わなくなる。それ故π^--p分散式の実験値からのずれを、acausalityの為と考えることは出来ない。2 Causalityを仮定しても上の分散式は厳密に成立する。従つてこの立場からは上の式で計算してπ^+-pが合わないのは矛盾である。