著者
松岡 栄一 星野 勝弘 佐藤 敦彦
出版者
群馬県水産試験場
巻号頁・発行日
no.7, pp.43-45, 2001 (Released:2011-03-05)

モツゴ(Pseudorasbora parua)は長くだらだらと石などに卵を生みつける産卵様式であることから、一度に大量の卵を得ることが難しく、採卵から一貫した養殖生産を行うことは困難とされてきた。コイ養殖の代替魚種として、種苗の安定生産が可能なホンモロコの導入を図ってきたが、群馬県の在来種でないホンモロコの河川等へ逸散など環境上の問題点も懸念されている。在来種であるモツゴの養殖技術を確立できれば、養殖魚種選択の幅が広がる。前年度は、モツゴ養殖について検討を行うため、集中採卵試験と屋外池にて一貫した養殖生産試験を試みた。今年度は、親魚を生産池に直接放養して自然産卵させる粗放的養殖方法による試験と雌雄による成長差や構成比について検討を行ったので報告したい。