著者
春山 直人
出版者
関東東山病害虫研究会
雑誌
関東東山病害虫研究会報 (ISSN:13471899)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.61, pp.130-131, 2014-12-01 (Released:2015-12-25)
参考文献数
9

近年,栃木県南部のカキナBrassica napus栽培ほ場においてハクサイダニPenthaleus erythrocephalus Kochによ る深刻な被害が発生している。本種はアブラナ科野菜をはじめ,県内で栽培されているシュンギクやホウレンソウ,レタスなど広範な冬作物にも寄生するため,被害拡大のおそれがある。そこで,他作物も考慮した防除薬剤の知見を得るために,各種の殺虫・殺ダニ剤および一部除草剤のハクサイダニ成虫に対する殺虫効果を検討した。虫体浸漬法により,29薬剤を供試したところ処理24時間後では有機リン系とMETI系殺虫剤を中心に5剤で効果が高く,96時間後では,フィプロニル水和剤,脂肪酸グリセリド乳剤,グルホシネート水和剤においても効果が高かった。