著者
有村 誠
出版者
金沢大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

南コーカサスにおける完新世初頭の遺跡の動態については不明な点が多い。本研究では、完新世初頭から中頃(前10000~5000年)までを対象に、アルメニアにおける先史文化の解明に取り組んだ。アルメニア北東部のイジェヴァンを中心として調査を行った結果、完新世前半の洞窟・岩陰遺跡が数多く存在していることが明らかとなった。また、それらの物質文化はアララト盆地の農耕村落遺跡群のそれと大きく異なることから、文化伝統の異なる集団が残した遺跡であることが推測された。完新世初頭のアルメニアには、生業、文化系統を異にする複数の集団が併存していた可能性が高い。