著者
有澤 優佳莉
出版者
金沢大学人間社会学域経済学類社会言語学演習
雑誌
論文集 / 金沢大学人間社会学域経済学類社会言語学演習 [編] (ISSN:21886350)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.51-64, 2018-03-22

<概要>歌詞はJ-POPのヒットの 一 因である。近年、消費者の音楽的嗜好が平均的なものになっており、歌詞に同じフレ ー ズが多用されると共に、差別化を図るために、他の曲には用いられない言葉を使用しているとされる。そこで、本研究では、 「近年、J-POP のヒット曲の歌詞において、差別化を図るため他の曲には使用されないような言葉を使用する傾向がある」と仮説を立てた。そして、1987 年から2012 年まで5 年ごとに、ヒット曲の歌詞の日本語使用語数と外国語使用語数、総使用語数がそれぞれ年数を重ねるごとに増加すると仮定し、検証した。結果は、それぞれ年々増加する形ではなかったが、おおよそ増加の傾向があり、日本語使用語数と外国語使用語数、総使用語数全てが増加の傾向が認められた。したがって、ヒット曲の歌詞は差別化が図られていると言 ってもよかろう。