著者
有田 俊幸 宮尾 茂雄
出版者
東京都立食品技術センター
雑誌
東京都立食品技術センタ-研究報告 (ISSN:09197214)
巻号頁・発行日
no.11, pp.12-16, 2002-03

(1)市販の国産麦小麦粉及び玄麦の生菌数、大腸菌群(定性)を調査した。玄麦は生菌数が多いが、小麦粉は全体的に少なかった。しかし、菌数のやや多いものも認められた。 (2)7種類の保存性向上剤の効果を国産麦生うどんで調べるため、10℃で4日間の保存試験を行った。7種類の効果の差は比較的少なかったが、効果の型は製剤により異なるようであった。 (3)製剤の添加割合と保存日数の組み合わせを16の変量とし、製剤ごとの生菌数を用いて主成分分析を行った。第1主成分は約60%と大きく、第2主成分までで80%近い累積値であった。 (4)第1、2主成分得点値による2次元座標からは、製剤の保存効果の特性に関する近似性が推論できた。 (5)製剤市価と第1主成分得点とに相関係数がやや高い傾向があり、製剤の選択性に利用できるものと考えられた。