著者
服部 渉 田原 修一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-03-11

Tbpsオーダーの高スループットATMスイッチの場合、クロック周波数は10GHz程度となることが予想され、もはやCMOS LSIでは実現が困難となる。しかし、化合物半導体デバイスや、Siバイポーラデバイス等の半導体高速デバイスを採用したとしても、ATMスイッチが基本的にセル衝突回避のだめにバッファを多用したシステムであるため、高スループット化に要求される回路規模と高速性を両立させることは難しい。そこで、我々は低損失で高速クロックに対応可能なバッファとして高温超伝導遅延線を使用し、制御ロジック部に高速半導体デバイスを採用したATMスイッチの検討を開始した。今回は、想定するATMスイッチの要求する仕様を超伝導遅延線の性能が満足できるかどうか、実際にYBCOコプレーナ共振器を作製し、共振特性を測定することにより検討した。