著者
木原 京一
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.208-214, 2013-02-15

知的財産権の紛争時に,その証拠の提示方法として「ディジタル・フォレンジック」が活用されている.これら活用の実態を,ディジタル・フォレンジック調査を実際に行っている企業から,現場視点で解説を行う.産業スパイ行為等による不正な『営業秘密』情報の流出といった,昨今国内で問題視されている事象から,クロスボーダー紛争に診られる,ディスカバリ(証拠開示)制度におけるディジタル・フォレンジックの活用.米国との裁判慣習の違いなどについて.また,ディジタル・フォレンジック技術を活用する事で,平時から意識した,証拠保全を行っておくことが知財経営戦略として有効であることを解説.