著者
木田 利之 鈴木 晃 斎藤 勝
出版者
Japan Radioisotope Association
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.24, no.12, pp.861-866, 1975

臓器シンチグラムを読影する場合, 臓器シンチグラムの正確な解剖学的位置関係を知りたいことがしばしばある。この目的のために, 現在までにいくつかの試みがなされている。しかし, スキャナーの高価な改良が必要であり, 手技も繁雑で非能率的であり, 時間がかかること, フォトスキャンとX線像とが拡大率の関係で1対1の対応を与えないこと, 臓器の呼吸性移動を無視していることなどの理由で, いまだ広く応用されるに至っていない。<BR>今回われわれは, これらの難点を克服するための試みに, 同一フィルム上に同一体位でX線像とフォトスキャンとを描出できるわれわれ独自の装置を考案し, 臨床的に応用している (この方法をわれわれは, photoscintillo-roentgenographyとよんでいる) 。