- 著者
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貞本 和代
坂本 祐一郎
門屋 美知代
末信 敏秀
- 出版者
- 日本獣医皮膚科学会
- 雑誌
- 獣医臨床皮膚科 (ISSN:13476416)
- 巻号頁・発行日
- vol.27, no.1, pp.11-19, 2020 (Released:2021-03-30)
- 参考文献数
- 8
- 被引用文献数
-
1
0.3%ロメフロキサシンの点耳薬であるロメワン®のイヌ細菌性外耳炎への使用時における安全性および有効性を確認することを目的として,使用成績調査を実施した。本調査では,副作用発現状況の把握を目的とした安全性調査および,有効性および細菌学的効果を承認前に実施した治験成績と比較することを目的とした有効性調査を実施した。安全性評価の対象となった613症例のうち,3症例に副作用(嘔吐,耳擦過傷および外耳障害)が認められ,副作用発現率は0.49%であった。有効性評価の対象となった103症例における有効率は66.0%(68/103)であった。また,有効菌種であるS. intermedius,S. canisおよびP. aeruginosaの消失率はそれぞれ77.1%,79.0%および92.3%であり,ロメワン®は有効菌種に対して高い細菌学的効果を示した。以上の結果より,ロメワン®は副作用発現率が低く,有用な薬剤であることが示された。