- 著者
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本宮 丈嗣
山本 澄子
- 出版者
- 公益社団法人日本理学療法士協会
- 雑誌
- 理学療法学 (ISSN:02893770)
- 巻号頁・発行日
- vol.44, no.1, pp.11-18, 2016 (Released:2017-02-20)
- 参考文献数
- 18
【目的】初心者・高齢者向けのディフェンシブ・スタイルのノルディック・ウォーキング(以下,NW)が高齢者の歩行に与える影響について検討する。【方法】杖なしで自立歩行可能な高齢者28 名を対象とし,通常歩行とディフェンシブ・スタイルのNW を三次元動作分析装置・床反力計を用いて計測した。【結果】通常歩行とNW を比較した結果,荷重応答期の床反力鉛直方向成分は,有意差を認めなかった。歩隔・体幹側屈振幅・身体重心左右移動振幅は,NW で有意に減少した。歩隔と身体重心左右移動振幅との間に,正の有意な相関が認められた。【結論】ディフェンシブ・スタイルのNW は,前額面上において安定性の高い歩行であることが示唆された。