著者
永見 豊 本橋 直也
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.108-108, 2008

道路を走行する運転手にとって目前に広がる景色の変化を眺めることは、ドライブの楽しみの一つである。しかし、単調な景色が続いたり、道路脇に遮音壁や目隠し板などで景色が遮られている空間(図1)では、集中力の低下や眠気の発生により、事故へとつながる可能性がある。道路は延長の長い構造物であるため、部材要素の繰り返しが多くなるのが特徴である。一般的にある要素が同一の調子でくり返されるとリズムが感じられ、逆に変化が小さくわずかに感じる程度であれば単調になる1)。道路の内部景観では、道路要素が視覚的に流れていくため、運転手はこのリズムをより強く感じることになる。そこで、本研究では「動的視点で見た場合のパターンと印象の関係」の傾向を探り、その応用として、「単調さを改善する遮音壁のデザイン提案」を行った。