著者
本田 陽子
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要. 第2部 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.17-20, 1976-12-20

千葉大学西千葉地区産のネジバナSpiranthes Sinensis A.について調査の結果,(1)右巻き花穂:左巻き花穂の比は大体1:1である。(2)花茎の厚膜組織の発達は著しく,その内部に維管束が多数散在する。拗捩の原因とみられる特殊な組織はみられない。(3)花穂への移行個所において,右巻き個体では花茎からみて子房の発達する部分の右側の厚膜組織が特に発達し,左巻き個体ではこれと逆になっている。管束鞘も太い維管束に付随するものは厚膜組織の発達する側にかたよって存在する。(4)ネジバナ花穂の拗捩の原因として,子房下部組織の厚膜組織の強弱が関係するのではないかと考えられる。
著者
本田 陽子
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要. 第2部 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.29-32, 1977-12-20

千葉県長生郡東浪見町産のBlasia pussila L.ウスバゼニゴケを用いて,集積培養ののち,Silica平板培養により,内在藍藻を純粋培養にみちびいた。得られた藍藻は,種々の観察の結果,葉耳腔内に生育するNostoc sphaericum Vauchi.と同定した。しかし,どのような経過を経て,葉状体中に浸入したか,更に本種とBlasia pusilla L.との関係にっいては更に研究を続行している。