著者
長島 和子
出版者
千葉大学教育学部
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.p269-274, 1979-12

数種類の野菜について, 電子レンジ加熱によるビタミンC含量の変化を, 従来の加熱方法と比較検討した。1)野菜の生からの電子レンジ加熱調理では, ほうれん草の総ビタミンC残存率が最も高く93%であり, 従来の「ゆでる」加熱の2倍以上であった。2)じゃがいもの電子レンジ加熱は, 総ビタミンC残存率は80%で, 「ゆでる」加熱よりも約10%低い値であったが, 「ゆでる」加熱の7分の1の時間で調理可能であり, 味覚的にもすぐれていた。3)さつまいもでは, 蒸し加熱よりも電子レンジ加熱が高い総ビタミンC残存率を示したが, 味覚的には蒸し加熱におよばなかった。4)冷凍野菜の電子レンジ加熱では, ビタミンCの損失は非常に少なく, 総ビタミンC残存率は冷凍枝豆では100%, 冷凍かぼちゃで92%であった。
著者
宮下 一博 臼井 永和 内藤 みゆき
出版者
千葉大学教育学部
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.p117-126, 1991-02
被引用文献数
1
著者
柴田 美恵
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要. 第2部 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.291-305, 1974-12

今日的概念におけるボタンは, 本来西欧服飾に備わった留め具であって, 深い打ち合わせを持ち, 帯を締めて着付けるタイプの多い東洋服には, さほど目立ったあらわれをしていない.ボタンの西欧服への採用については, 東洋からの導入であると言われているが, しかしボタンが衣服自体と密接に関わり, その変遷と共に, その表現も, その働きも変容を重ねたのは, 西欧服においてであった.ボタンの定義は, 「機能性と装飾性とを兼ねた, 手近かで不可欠の留め具」とされ, その使い方1つが, 服の印象を左右するという.このことは, 我々が衣服をデザインする際, また選択する際に, 念頭においておかねばならないことであろう.では一体, ボタンの装飾性とはどのようなものであるのか.1個のボタンは, どのようにして衣服の性格を決定し得るのか.この澗題について, 以下では, 過去の服飾の中で, 衣服とボタンとの関わりが, いかに現われているかを観察し, 現代モ-ドにおけるボタンについても, 若干の考察を試みた.
著者
本田 陽子
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要. 第2部 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.17-20, 1976-12-20

千葉大学西千葉地区産のネジバナSpiranthes Sinensis A.について調査の結果,(1)右巻き花穂:左巻き花穂の比は大体1:1である。(2)花茎の厚膜組織の発達は著しく,その内部に維管束が多数散在する。拗捩の原因とみられる特殊な組織はみられない。(3)花穂への移行個所において,右巻き個体では花茎からみて子房の発達する部分の右側の厚膜組織が特に発達し,左巻き個体ではこれと逆になっている。管束鞘も太い維管束に付随するものは厚膜組織の発達する側にかたよって存在する。(4)ネジバナ花穂の拗捩の原因として,子房下部組織の厚膜組織の強弱が関係するのではないかと考えられる。
著者
三輪 寿二 根本 橘夫
出版者
千葉大学教育学部
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.21-41, 1994-02

本研究は, 表情と身体動作による感情の非言語的コミュニケーションに対する特性不安の影響を検討した。感情の次元については, 喜び・悲しみ・嫌悪・怒り・驚きの5つが使用された。特性不安はMASで測定した。特性不安の影響は, 表出者と認知者のそれぞれについて検討された。表出者は高・低の2群, 認知者は高・中・低の3群に分けられた。実験1では, 不安高・低8名ずつ計16名が被験者となり, 表出者の特性不安が, 非言語的表出行動に及ぼす影響が検討された。実験1における主要な結果は次の通りである。1.高不安者は, 低不安者より, 無意味な非接触動作の使用時間が長い。特に, 腕をふる動作の使用時間が長い。2.高不安者は, 悲しみ表出において, 低不安者より, 無意味な身体動作の頻度, 身体動作全体の頻度が少ないが, 無意味な身体動作の使用時間は長い。3.高不安者は, 怒り表出において, 低不安者より, 有意味な身体動作の頻度が少なく, 無意味な身体動作の使用時間が長い。特に, 無意味な身体接触動作の使用時間が長い。4.高不安者は, 低不安者より, 嫌悪の体験談を長く話す。実験2では, 実験1の表出者から, 高・低両群から4名ずつ計8名を表出群として構成した。さらに, 認知群として, 不安高・中・低の3群各14名ずつ計42名を構成した。これら, 表出群と認知群によってなされる感情の非言語的コミュニケーションについて検討した。実験2における主要な結果は次の通りである。1.高不安表出者は, 低不安表出者にくらべ, 喜び表出の強度を弱く認知される。2.高不安表出者は, 低不安表出者にくらべ, 悲しみ表出において, 正しく認知され, その強度を強く認知される。3.低不安表出者は, 高不安表出者にくらべ,
著者
山田 保 山崎 恒宜 小川 邦生
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.144-169, 1967-06-30

The present experiment was carried out in order to clarify the exact nature of hypertrophic causal substance, secreted by the fungus of "witches'-broom", Taphrina cerasi, of the cherry tree. To accomplish this, the authors isolated and purely cultured the fungus. This paper has dealt mainly with the fundmental morphological and cultural properties and products of the fungus. 1. Fungus was collected from specimens obtained from diseased leaves of Primus yedoensis Matsum., at Nishichiba near Tokyo, in April 1964. 2. The fungus was isolated and purely cultured after being suspended in 0.5% CuSo_4 solution for 30 minutes. In all, 10 stocks were obtained. 3. Through the precise experimental procedure applied to the cultural properties of these 10 stocks, they were identified as T. cerasi including a and b strains. 4. It was further found that in the b-strain there are two types, namely, the sporogenesis and the mycelial ; the former propagates, mainly by the division of spores with almost no hyphal development while the latter growsconsiderable hyphae and small numbers of spores are produced laterally to the hyphae. 5. The fungus grew well on potato, synthetic, and cherry leaf-extract media and developed substrate and aerial mycelia. Carbon, phosphate, and potassium were essential elements for the growth of the fungi. 6. Initially the color of a colony was pink, but according to the lapse of the culture duration it changed to black. This constitutes one of the remarkable characteristics of the fungus. That the blackened parts consisted of a considerable number of macrospores constituted another unique characteristic. 7. A close relationship existed between the growth of fungi and the PH-value of the culture medium. In general, a favorable growth was achieved in weak acidity, the optimum being pH 5-6, while no growth was observed at pH 1-2. 8. When a single constituent element was excluded from the basic medium respectively, the growth of fungi became inferior in the order of excluded element as follows : Mg, Fe, N, K, P, and C. 9. No clear zone was observed against Coccus and Bacillus in antagonistic experiments. From this fact it may be concluded that the fungus does not produce any kind of antibiotics. 10. An antagonistic reaction was found to exist between the two strains (a and b) of T. cerasi. This was demonstrated by the fact that a clear zone remained between colonies of a and b strains when grown in proximity on the same medium. 11. Detection of fungous products was carried out using a synthetic fluid medium. The bioassay was applied to the rice seedlings using the lamina joint test, and a substance which proved to be IAA was detected. 12. By chemical procedures the presence of succinic acid and other organic acids were also found in the culture fluid. The authors wish to express their gratitude to Mr. S. Ishida for his cooperation, and to Mr. Harrison R. S. Davis, President of the Japan Christian Junior College, for his kind revision of the manuscript. They are also indebted to Dr. K. Suzuki, Assistant Professor of Chiba University, for his proof-reading.
著者
松下 幸子 吉川 誠次
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要. 第2部 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.279-298, 1973-08-31

1)食生活の急激な変化によって失われつつある郷土料理の保存対策の資料とする目的で,その概況を知るために調査を行なった。2)郷土料理を主食類と副食類に分け,更に調理法によって分類して調査結果をまとめた。その結果,調理法によって各地への分布状態にそれぞれの傾向があること,また,普及の程度に違いがあることを知った。3)主食類では飯類,すし類の郷土料理は西日本に多く,もち,だんご類は東日本に多い。めん類の中でそば粉で作るものは東日本に,小麦粉で作るものは西日本に多い傾向があった。また,もち,うどん類,すし類の郷土料理はよく知られ好まれており,汁かけ飯,ねりもの・薄焼きの料理はよく知られていないものが多かった。4)副食類では,煮物の郷土料理の少ない北海道,東北地方には漬け物類が多くあり,魚介類の焼き物やさし身は海に近い地域に多い。汁物では,みそ汁類は東日本に,すまし汁類は西日本に多い傾向が見られた。また,副食類は用いられる材料の種類が多いので,調理法のみによって考察することは出来ないが,大体の傾向として肉類や野菜類の煮物,みそ汁類,漬け物類の郷土料理によく知られているものが多かった。よく知られていない料理の多かったのは,魚介類の煮物や焼き物類,すまし汁類,蒸し物類などであった。5)主食類,副食類を合わせて郷土料理数は712あり,そのうちよく知られていたものが,201,ほとんど知られていなかったものが162あった。よく知られていなかったものについては,資源,嗜好,栄養的価値などの面から検討し,保存すべきものについては,早急の対策が必要と考える。
著者
田畑 治
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.33-50, 1971-07-31

今日,教育は効果があるとかないとかといったことを,一般的に議論することは不毛であると同様に,カウンセリングや心理療法が効果をもたらすか否かについて,一般的に議論するのも意味がない。教育や治療において問題になるのは,「どのような人(教育者やセラピスト)が,どのような人(被教育者やクライエント)に対して,どのような目標・手段,あるいは条件でかかわるとき,どのような結果がもたらされるか」ということである。このことを,カウンセリングや心理療法にあてはめていえば,「セラピストとクライエントとが,どのようにかかわりあうとき,どのような変化が生じるか」ということである。すでに別のところで論じたように,心理療法の定義は,人によってまちまちである。しかし,セラピストとクライエントとが"相手"(Partner)としてかかわりあうというのが,心理療法の現代的意義である(田畑,1971)。ところで,心理療法の効果判定は,セラピストとクライエントとの両者の心理治療的活動にもとづいて起こるところの,クライエントの症状の軽減・除去,あるいは人格・行動の変容を,客観的に把握するために行なわれる。しかし,かかる効果を客観的に測定し,評価しようとする側面や方法は,多種多様である。なぜならば,治療による変容が,身体的因子,人格的因子,社会的因子,さらには文化的因子をも含み,多次元的であるからである。本論文は,心理療法によってもたらされる"結果的側面"に関する評価研究に,方法論的省察を加えようとするものである。すなわち,ここでは主題に関して,(1)心理療法の効果とは何か,(2)治療効果の評価法,(3)治療的人格変容の性質,(4)統制群法による効果判定の厳密化,(5)わが国の現状での問題点,の5点について考察をすすめる。それによって,心理療法の効果判定の評価研究の可能性と限界を明確にしたい。
著者
松下 幸子 吉川 誠次
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要. 第2部 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.218-166, 1976-12-20
被引用文献数
2
著者
長島 和子 冨樫 恵子
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.147-153, 1972-07-31

加熱処理を要する野菜,5種類を用いて,各貯蔵条件下のビタミンC含量の変化を検討した。その結果,生のまま貯蔵した場合,カリフラワー,さやいんげん,芽キャベツは冷蔵,室温貯蔵ともに,総ビタミンCの減少は殆ど認められず,還元型,酸化型の割合の変化もみられなかった。ブロッコリー,春菊については,いずれの場合もビタミンCの減少傾向が認められ,とくにブロッコリーは室温貯蔵におけるビタミンCの減少は顕著であった。加熱処理をして冷蔵した場合は,いずれの野菜も総ビタミンCの減少傾向は生の場合とほぼ同様であったが,還元型と酸化型の割合において,酸化型が増加する傾向にあり,とくにカリフラワー,芽キャベツにおいてその傾向が大であり,他のものについては貯蔵期間が長くなった場合に,その傾向が認められた。生で冷蔵したものを使用前にゆでた場合には,還元型と酸化型の割合における変化は殆ど認められず,これらの野菜類については,生で冷蔵し使用直前に加熱処理をする方法が望ましいことが明らかとなった。また,生食する野菜,5種類を用いて冷蔵および室温貯蔵を行ない,同様にビタミンC含量の変化を検討したが,これらの野菜類のビタミンCは比較的安定で,トマト,きゅうり,キャベツにおいては,冷蔵,室温貯蔵ともに殆ど変化は認められなかった。また還元型,酸化型の割合も変化しなかった。ピーマンは冷蔵の場合はビタミンCの減少は殆ど認められなかったが,室温貯蔵の場合,わずかに減少の傾向を示した。大根については冷蔵,室温貯蔵ともにわずかながら減少傾向を示し,5日目には酸化型が増加する傾向が認められた。トマトはむしろ貯蔵中に総ビタミンCが増加する傾向にあり,これは成熟との関係によるものであろうと推定した。