著者
佐藤 嘉洋 矢垣 真也 吉田 親子 能代 英之 佐藤 雅重 青木 正樹 杉山 芳弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.654, pp.23-28, 2006-03-07

高集積MRAM用のトンネル磁気抵抗素子(MTJ)として、低い反転磁界と高いディスターブ耐性を同時に満たすアステロイド特性と、最小セルサイズ8F^2を実現する砂時計型MTJを提案する。Landau-Lifshitz-Gilbert (LLG)シミュレーションによると、この砂時計型MTJは反転磁界が低減するように磁化反転時のスピン分布状態が動く特徴であり、従来のMTJ形状の磁化反転過程とは異なる。今回我々は260×420nm^2サイズの砂時計型MTJと200×400nm^2サイズの楕円MTJを試作した。LLGシミュレーションの結果と同様に、理想的なアステロイド曲線と楕円MTJよりも50%低い反転磁界を実現した。