著者
杉本 敏男
出版者
農林省食品総合研究所
雑誌
食品総合研究所研究報告 (ISSN:03019780)
巻号頁・発行日
no.50, pp.p9-17, 1987-03

1983年5月に収穫した小型タマネギ(ペコロス,品種 貝塚早生)を7月と9月にガンマー線照射(10,30,70Gy)した。照射ペコロスを5℃に貯蔵し,貯蔵中における萌芽率の増加,呼吸速度の変化,重量の減少,物理的性質の変化などについて調べた。各照射区ともに,9月から12月にかけて萌芽が始まり,12月には約半数のペコロスが萌芽した。12月以降には,照射区では萌芽数の増加が止まったが,非照射区では引き続き萌芽し,1984年3月にはほぼ全部が萌芽した。12月の時点では芽の長さは照射線量の増加とともに短くなり,照射により芽の成長が抑制されることがわかった。貯蔵中,萌芽数の増加に伴って呼吸速度は増加し,重量は減少したが,その程度は照射により抑制された。ペコロスの商品性を左右する硬度,破壊荷重は外観上,萌芽の見られない9月にすでに低下していることが明らかになった。