著者
松岡 正信
出版者
日本水産學會
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.694-696, 2008 (Released:2011-01-28)

重要栽培漁業対象魚種における鼻孔隔皮欠損の出現状況を把握する一環として、胎生魚3種の人工稚魚について検討した。メバルの鼻孔隔皮欠損率は80.0%であり、他に前鼻孔の欠損が0.9%みられた。クロソイの鼻孔隔皮欠損率は33.3%であった。カサゴについては4つの種苗生産機関の稚魚を観察した結果、10.0%、38.3%、69.0%および70.5%と種苗生産機関によって大きく異なっていた。本結果から、メバルおよびカサゴについては鼻孔隔皮欠損を放流種苗の標識として用いられる可能性が示唆された。