著者
松崎秀則 東條信明 黒田亮 肥塚真由子
雑誌
ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.1-2, 2013-09-02

これまでソフトウェアの品質を分析する材料として,詳細な実行トレース情報は十分には活用されてこなかった.クラウド技術の発達によりストレージや計算資源が安価になりつつあり,トレース情報を低コストに蓄積し解析するための環境が整いつつある.そこで我々はソフトウェア実行時のトレース情報を蓄積,解析,可視化するための統合プラットフォーム技術を開発した.本論文では,プラットフォームを利用した実例の一つであるバージョン間差分解析ツールについて紹介し,本プラットフォームの有用性を示す.
著者
田所 秀和 長谷川 揚平 石山 政浩 松崎 秀則
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:21888795)
巻号頁・発行日
vol.2016-OS-138, no.15, pp.1-7, 2016-08-01

スケーラビリティの向上を目的として Key Value Storage (KVS) を利用したストレージシステムが使われつつある.このようなストレージシステムでは,KVS を複数利用して Storage Pool を作成し,ユーザは Object や Block など用途に合わせた Storage Interface を通して Storage Pool 上の KVS を利用する.今般,SSD などの高速なストレージデバイスを活用して KVS を高速化する技術が進展しており,それと並行して Storage Interface の高速化も重要になりつつある.そこで本稿では,高速な KVS やネットワーク環境を十分に利用することができる高速な Block Interface を提案する.このシステムでは Linux(R) カーネルの Multi-Queue を利用しつつ,効率良く KVS と通信を行うことで,高い性能を達成している.memcached を用いた実験により,4KB ランダムリードで 1Miops を越える性能を確認した.