著者
池田 博樹 松本 正行 長谷川 晃
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.1, 1995-03-27

ファイバ中の光ソリントンには、異常分散領域における明るいソリトンと正常分散領域における暗いソリトン(ダークソリトン)の2種類がある。ダークソリトンは(1)明るいソリトンよりもファイバの損失や増幅器雑音、さらに隣接パルス間の相互作用の摂乱に対して安定に振舞う、(2)自己誘導ラマン効果によって振幅が減衰しパルスが消滅する、等の特徴をもつ。明るソリトンの伝送特性は、フィルタによって制御できることが示されているが、背景波を伴うダークソリトンをフィルタによって制御することは困難である。ここでは、ダークソリトンの振幅(くぼみの深さ)と速度がお互いに関連していることに着目し、非線形増幅を用いて振幅を制御することによってダークソリトンの速度をコントロールする方法を提案する。