著者
平澤 洋一 松永 公博
出版者
情報文化学会
雑誌
情報文化学会誌 (ISSN:13406531)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.24-31, 2015-08-17

どの授業においても,同一教場内には学力・意欲・理解力の異なる学習者が混在する。一方で,学ぶべき学習内容も多い。小さな領域から大きな領域までを首尾一貫して説明できる理論があれば理想である。言語学でいえば,音韻論,文法論,語彙論,意味論,語源論,言語生活論,コミュニケーション論,言語史,比較言語学,言語地理学,文化言語学,言語心理学,計量言語学などの領域を結びつける理論の確立が待たれる。本稿では,言語情報の構造化・体系化を行うことで(1)教場内における学習者の理解と教育コミュニケーションを高め, (2)その構造化・体系化の方法論を磨くことで情報文化の構造化・体系化に近づけるための問題点とその打開策を検討する。