著者
松浦 紀之
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.298-301, 2015-06-20 (Released:2017-06-16)
被引用文献数
2

酸化還元反応は,基本的な化学反応の一つであり,この反応を利用した酸化還元滴定は,古くから過マンガン酸カリウム水溶液による鉄(II)化合物の定量などに利用されてきた。高価な装置が不要であり,測定精度が優れているため,現在,様々な化学物質の分析法として広く用いられている。高等学校においても,反応の量的関係を扱う実験として多くの学校で行われている。本稿では,高等学校での「酸化還元反応」の教科書での取扱いや,酸化還元滴定を実施する上での工夫を紹介する。
著者
松浦 紀之
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.242-245, 2017-05-20 (Released:2017-11-01)
参考文献数
10

高等学校では,有機化合物と人間生活とのかかわりとして染料について学習する。アイの葉から得られるインジゴやベニバナの花から得られるカルタミンなどの天然染料は,「草木染め」として馴染み深い。高等学校の教科書にはアニリンブラックやアゾ染料などの合成染料が取り扱われているが,染料が繊維に染着される仕組みに関する詳細な記述はない。本稿では,高等学校での有機化合物と色に関する扱いや,著者が指導した繊維の染色にかかわる生徒研究(課題研究)について紹介する。