- 著者
-
松田 安昌
- 出版者
- 一般社団法人 日本統計学会
- 雑誌
- 日本統計学会誌 (ISSN:03895602)
- 巻号頁・発行日
- vol.49, no.2, pp.265-280, 2020-03-30 (Released:2020-12-02)
- 参考文献数
- 13
本論文は,連続時間自己回帰移動平均(Continuous time Auto-Regressive Moving Average, CARMA)モデルのレビューを行う.まず,離散ARMA時系列モデルの自然な拡張としてCARMAモデルを定義する.次に,CARMAモデルの定常条件,共分散関数や密度関数,分布関数を導き,CARMA過程を離散サンプリングした過程の性質を調べる.最後に,2種の実データ(高頻度金融時系列データ,Brookhaven乱流データ)を使ってCARMAモデルの応用分析例を紹介する.本稿は2019年度統計関連学会連合大会におけるPeter Brockwell教授の講演スライドをもとに作成されている.