著者
松田 憲之
出版者
財団法人東京都医学研究機構
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

パーキンソン病はアルツハイマー病に次いで2番目に高い羅患率を示す老人性神経変性疾患である.病気が発症する仕組みの解明と,その知見を活かした根本的な治療法の確立が強く求められているが,その発症機構については諸説あって,定説が存在していなかった。われわれは本研究を通じて,「神経細胞内でミトコンドリアの品質管理が破綻し、膜電位に異常を持つミトコンドリアが細胞内に蓄積することによって,若年性のパーキンソン病が発症する」ということを明らかにした。また,MG53というユビキチンリガーゼが細胞膜の修復に関与することも明らかにした。