- 著者
-
松野真
- 出版者
- 日本教育カウンセリング学会
- 雑誌
- 教育カウンセリング研究 (ISSN:21854467)
- 巻号頁・発行日
- vol.8, no.1, pp.1-11, 2017 (Released:2018-09-25)
本研究は,デートDVの加害経験と被害経験の双方向性の視点から,デートDV加害者の特徴について男
女別に明らかにし,デートDV加害者教育プログラム作成の示唆を得ることを目的とした。男女交際の経験
ある大学生203名(男性94名,女性109名)を実施後の分析対象に,加害・被害経験頻度質問紙,加害認知度
(パートナーを傷つける度合い)質問紙,パートナーとの望ましい付き合い方質問紙,パートナーとの実際
の付き合い質問紙,dating violenceイメージ調査票を実施した。その結果,以下のことがわかった。(1)加害
経験と被害経験が高い群と加害経験が高く被害経験が低い群(加害高2群)では,男女ともに人数割合は同程
度であり,配偶者間のDVとは異なること,(2)加害高2群では,男女共通して同じ特徴がみられたほか,男
性のみの特徴や女性のみの特徴がみられた。上記の結果から,今後のデートDV加害者教育プログラムの作
成に向けた具体的な示唆を得ることができた。