著者
林 ひょん情
出版者
山口県立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

日本語と韓国語の呼称表現がそれぞれの場面、相手、発話内容などに応じて、発話の中で戦略的意図を持って使用されていることに着眼し、ポライトネス・ストラテジーの観点から両言語の呼称の使い分けを対照・分析した研究である.その結果、「社会距離」と「力関係」の要因が発話場面の負担の度合いに関係なく、両言語の呼称選択の丁寧度に強く影響していることが分かった.また、両言語の呼称語によっては、述語表現の選択にかなり柔軟性を持っ表現があることが明らかになった.性差にっいては、とりわけ聞き手が話し手より同等か目下の関係において影響が強いことが分かった.