著者
林 真範 太田 郁
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.188-195, 2019 (Released:2019-06-20)
参考文献数
27
被引用文献数
4

【目的】屋内歩行自立が予測される脳卒中片麻痺患者の歩行自立までの期間を予測すること,および交差妥当性を検証し臨床応用が可能か検証すること。【方法】対象は脳卒中片麻痺患者60 名。回復期リハビリテーション病棟入棟時の評価項目を用い,病棟歩行自立までの期間を目的変数とする重回帰分析を行った。得られた重回帰式を用い,入棟時期が独立した脳卒中片麻痺患者19 名で歩行自立までの予測日数と実測日数の有意差を確認し,交差妥当性を検証した。【結果】重回帰式の説明変数として下肢12 段階片麻痺回復グレード,Motor Functional Independence Measure が採択された。入棟時期が独立した集団を用いて予測日数と実測日数を比較した結果,有意差を認めず高い相関を示したことから,当該病院の対象においての交差妥当性が支持された。【結論】当該病院における歩行自立までの重回帰式の構築と臨床応用は可能であることが示唆された。