著者
林原 純生
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.45-55, 2007-10-10 (Released:2017-08-01)

西南戦争とその直後の言論界は、後の近代文学を考察する上で重要な対象である。この期に、政府の言論統制の方向が決定したからである。本論のその期における、特に「かなよみ」と「有喜世新聞」という二つの小新聞のめぐる対立と、当時の政府の戦後処理策を考察しながら、西南戦争を契機とした幕末から明治への言論界の問題を考察する。
著者
林原 純生
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.40, no.7, pp.18-30, 1991

末広鉄腸の『雪中梅』は、同時代の文学の動向に対応した新しい政治小説とされるが、その本質は近代文学と重なりあうものなのか。本稿では、この政治小説のなかの政治を明らかにして、同時代の政治状況において持つ意味に言及する。