著者
柘植 秀樹
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.4-10, 2010 (Released:2011-07-05)
参考文献数
29
著者
柘植 秀樹 久世 伊知郎 藤井 一馬
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.579-584, 2004 (Released:2013-02-19)
参考文献数
6
被引用文献数
1

現在, リチウムイオン電池などの原料として炭酸リチウムに対する需要は大きい. 本研究では海水から得られるリチウム濃縮液と工場の排ガス中に含まれる二酸化炭素より炭酸リチウムを生成させる反応晶析についての基礎研究を行った. 反応晶析にはMSMPR型晶析装置を用い, 原料である水酸化リチウム初濃度, 反応温度, 撹拌回転数などの操作因子が炭酸リチウムの核発生速度, 結晶成長速度, 懸濁密度, 平均粒径などの晶析特性に及ぼす影響について検討した. 本実験範囲においては, 原料初濃度, 反応温度を増大させ, 撹拌回転数を減少させると核発生速度は増加した. また結晶成長速度は, 撹拌回転数を減少, 反応温度を増大させることで若干増加した. 懸濁密度は核発生速度と同様の操作因子で, また平均粒径は結晶成長速度と同様の操作因子で増加させることができた.
著者
柘植 秀樹 谷川 貴信 榊原 正登
出版者
海水誌
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.58-63, 1996

水酸化マグネシウム懸濁水溶液中に炭酸ガスを吹き込み, 半回分反応晶析を行ったところ, 反応温度60℃以上では塩基性炭酸マグネシウムが, また反応温度が55℃以下では炭酸マグネシウム3水和物が生成され, 中間の55~60℃では両者が混在した.<BR>反応の進行とともに槽内のpHは低下するが, pH8.5付近から反応が始まり, 7.8付近で反応が終了し, 炭酸マグネシウム粒子が得られる. 晶析の進行過程は, 塩基性炭酸マグネシウムでは原料の水酸化マグネシウムの表面より反応が徐々に進み花弁状粒子を生成するのに対して, 炭酸マグネシウム3水和物では針状粒子を生成し, ついには6角柱状の凝集体を得た.