著者
永盛 祐介 柳 亜里紗
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会第70回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.42, 2023 (Released:2023-12-13)

R.Willamsの「ノンデザイナーズ・デザインブック」には「良いデザイン」には「コントラスト,反復,整列,近接」という4つの基本原則が見られると記載されている.この4つの基本原則について,言葉としては理解出来るものの,はたしてこれらの原則の有無が具体的に人間に影響の違いをもたらしているのかは明確では無い.本研究ではこの基本原則の有無が人間に与える影響をの機能計測によって定量的に検討することを目的とする.脳機能計測の結果は,「良いグラフィックデザイン」と「悪いグラフィックデザイン」の9枚中4枚の有意差が認められた(p < 0.05).悪い例のグラフィックデザインは,ヘモグロビン濃度変化量が上昇しているものが多く,宣伝フライヤーの悪いグラフィックデザインでは,前頭葉前額部左右どちらもヘモグロビン濃度変化量が増加していた.反対に良い例のグラフィックデザインでは,ヘモグロビン濃度変化量は低下しているものが多く見られた.