著者
前田 章 柴山 純一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.3, no.32, pp.9-14, 1980-01

最近, 各産業分野とも加工やマテリアルハンドリングの自動化によって, 生産現場での生産性は飛躍的に向上してきたが, 人件費や資材費の高騰, 円高など国内外の急激な情勢変化に対処するため, さらにより以上の向上が要求されている。一方, 生産工程の中で, 視覚的あるいは感覚的な判断をともなう検査, 仕分けなどの過程ではまだ多くを人手に頼っており, 自動化はそれほど進んではいない。しかも, これらの検査, 仕分け過程は高温, 騒音, 暗室などの良好ではない環境の下での作業が多いため, 労働衛生の見地からも自動化が強く要求されはじめている。このほどパターン計測・選別システム"MELSORT"が, この時代の要請に応え, 視覚的な判断を伴なうもののうち, まず比較的単純なパターン要素を対象として, 検査, 流通過程の判定, 仕分け作業の自動化, 省力化を図るため製品化された。