著者
柴村 抄織
出版者
鎌倉女子大学
雑誌
鎌倉女子大学紀要 = The journal of Kamakura Women's University (ISSN:09199780)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.114-101, 2018-01

源氏物語五十四帖中、柏木は、若葉上巻、若葉下巻、柏木巻を中心に登場する。女三の宮への想いに苦悩する柏木の人生について、柏木のモデルとなった歴史上の人物である藤原道信に関連する和歌表現によって、紫式部は柏木の人間像を描写している。
著者
柴村 抄織 Saori Shibamura
雑誌
鎌倉女子大学紀要 = The journal of Kamakura Women's University (ISSN:09199780)
巻号頁・発行日
no.21, pp.128-114, 2014-03-31

源氏物語篝火巻には源氏から玉鬘への贈った歌がある。 源氏は、 自分の心情を庭園の篝火の煙に喩える。 玉鬘も、 玉鬘自身の状況についての考えを空と煙の和歌で返歌する。 紫式部は、 この表現によって玉鬘の人物造型を巧みに描写している。 この表現の調査によって、 贈答歌の新解釈を行った。
著者
柴村 抄織
出版者
鎌倉女子大学
雑誌
鎌倉女子大学紀要 = The Journal of Kamakura Women's University (ISSN:09199780)
巻号頁・発行日
no.27, pp.66-53, 2020-03-31

『源氏物語』五十四帖中、浮舟は、手習巻で出家する。手習巻の自然描写は、浮舟の内面と関連し、『伊勢物語』八十二段と八十三段を受容している。紫式部は、『伊勢物語』の描写によって、聖と俗の境、人物の内面を描写している。