- 著者
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栗秋 佐智恵
上村 智彦
- 出版者
- 日本緩和医療学会
- 雑誌
- Palliative Care Research (ISSN:18805302)
- 巻号頁・発行日
- vol.9, no.3, pp.118-123, 2014 (Released:2014-07-23)
- 参考文献数
- 22
- 被引用文献数
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【目的】がん患者の臨死期の意思決定について検討した. 【方法】52例の診療記録, 半構造化面接による医師の意向をもとに, 臨死期の意思決定について分析した. 【結果】医師が病状説明した対象は52例中49例において家族・代理人で, 48例で家族・代理人が意思決定していた. 患者が臨死期の意思決定をしているのは4例だった. 話し合いから死亡までの日数中央値は4日だった. 患者が意思決定を行わなかった際の理由は, 病状悪化が最多だった. 臨死期の意思決定者にかかわらず, 全例でdo not attempt resuscitationが選択されていた. 15名中8名の医師が臨死期の話し合いを家族と行うと回答, 患者と話し合うと答えた医師はいなかった. 【結論】臨死期の意思決定は, 医師が患者より家族と話し合う傾向があること, 話し合いの時期が死亡時期に近いこともあって, 大部分の患者で家族が行っており, 全例がDNARの意向だった.