著者
平松 慎介 根引 浩子 上野 綾子 若原 佑平 丸山 紘嗣 末包 剛久 山崎 智朗 佐々木 英二 佐野 弘治 佐藤 博之 中井 隆志 川崎 靖子 木岡 清英
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.110, no.6, pp.1007-1013, 2013 (Released:2013-06-05)
参考文献数
27

79歳女性.腹部膨満感を主訴に来院し,腹部X線でイレウスと診断した.左Th8-10領域に小水疱をともなう皮疹がみられ,血液検査で水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)抗体価上昇を認め,VZVによる麻痺性イレウスと診断した.保存的加療を行いイレウスは改善した.帯状疱疹は日常よく遭遇する疾患であるが,まれながらイレウスの原因となりうることを今後念頭に置くべきと考え報告する.