著者
桑原 健太郎
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.115-118, 2012 (Released:2014-12-25)
参考文献数
5

わが国の成人頭痛患者数は約3,000万人で片頭痛は840万人 (15歳以上の8.4%) とされる. わが国の小児の大規模調査は少なく, 疫学的実態は不明な点が多い. 2007年に東京都文京区で8,937人 (小学生6,773人, 中学生2,164人), 2009年に東京都荒川区で10,799人 (小学生7,809人, 中学生2,990人) に頭痛疫学調査を施行した. 有病率は片頭痛は文京区で小学生7.9%, 中学生13.2%, 荒川区で小学生7.5%, 中学生17.2%, 緊張型頭痛は文京区で小学生8.4%, 中学生10.4%, 荒川区で小学生3.7%, 中学生7.0%であった. 片頭痛の生活支障度は緊張型頭痛に比べ高く, 年間欠席日数も多かった.