著者
森倉 晋
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.190-193, 2017-04-01 (Released:2017-04-03)

大学等の研究力を強化するためには,研究者の能力の強化や育成に加えて,研究施設や設備の拡充と研究支援体制の強化,十分な研究資金の獲得,さらには産業界との共同研究を通じた技術移転など,研究体制や研究環境の整備,および研究マネジメントの改革が不可欠である。本論文では,電気通信大学の経営理念や基本方針等に基づき,大学のミッションを果たすために取り組んでいる“研究力評価システム”の構築について報告する。まず,研究システムをモデル化し,研究力は将来への期待値である“研究遂行力”と,過去の実績である“研究成果”の相乗効果で表現されることを提案した。それぞれの構成要素を可能な限り定量的に評価することで,組織全体の研究力を明確化することが可能となる。