著者
大山 輝光 三好 邦男 畑中 雅英 森崎 陽子 室 みどり 宇都宮 洋才
出版者
和歌山信愛女子短期大学
雑誌
信愛紀要 (ISSN:03893855)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.1-7, 2002-03

本研究では,キーボード操作における時間的・身体的負担の軽減に有効な練習方法を開発することを目的に,スポーツ科学の分野で知られている音楽リズムの効果を取り入れた練習方法を提案し,その有効性を実験的に調べる。「音楽を聴きながら練習を行うと,より早く高い技能が修得できるのか?」を明らかにするため,研究参加の同意を得た文系短大生164人について音楽を聴きながらキーボード練習を行う対象者を選び,通常の練習を行うグループと比較しながら音楽リズムとキーボード技能の関係を4ヶ月間調査した。2種類の方法による評価の結果,音楽リズムによる技能の向上は認められず,音楽なしで練習を行う方がよい結果となった。また,調査後のアンケート調査の結果,音楽の選曲と構成が練習の成否を決定する重要な鍵となることが再認識された。