著者
植村 喜弘 梶原 祐輔 島川 博光
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.12, pp.2358-2369, 2015-12-15

近年,おもてなしの提供が求められている.おもてなしの提供には,ユーザの状態やパーソナリティを把握する必要がある.本論文では,おもてなしの提供のために,Radio Frequency Identifier(RFID)技術で取得される足取りの特徴から,ユーザの状態やパーソナリティを推定する手法を提案する.15名の被験者における6種のユーザ状態での歩行データを取得した実験で,パーソナリティごとの足取りの特性を本手法で識別できることが分かった.パーソナリティが現れたクラスタごとに機械学習することで,クラスタリングしない場合と比較し,ユーザ状態を把握する精度が4.3%向上した.本論文では,識別結果および足取りの解析から,パーソナリティを考慮することによる精度向上に影響を与える成分について議論する.