著者
槇野 陽介
出版者
千葉大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

画像診断による死因究明制度の構築には、死後CTのみでは限界がある。本研究では車載式死後核磁気共鳴画像(MRI; magnetic resonance imaging)を用いて、法医解剖前遺体を撮影し、死後CT所見や解剖所見と比較し、死因究明に利用可能かどうかを検討した。結果、今回検討した全事例において、評価に耐える撮像が可能であり、今回我々が確立した方法が、死因究明に応用できると言えた。また、脳内微小出血病変など、明らかにMRIがCTよりも有用である所見が認められ、死後MRIの有用性も明らかにできた。一方で問題として、偽陽性所見などが認められ、今後さらなる検討が必要であると考えられた。