著者
田中 淳 上石 有吾 佐藤 威臣 横溝 和則
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.245-248, 2018-08-31 (Released:2019-05-10)
参考文献数
10

壮齢ヒノキ林に本数間伐率50%(材積間伐率35%)を実施した。また,間伐後の下層植生を評価するために外来牧草を播種し,植被率の変化を調査した。播種した範囲の相対照度は平均15.4%となり,間伐を実施する前と比較して,11.6%上昇した。播種した外来牧草の植被率は,播種1 ヶ月後には50%程度となったが,播種2 ヶ月後から衰退し始め,4 ヶ月後には10%未満となった。間伐を実施しない対象区の相対照度は平均4.1%であり,播種後3 ヶ月後にはほぼ枯死した。地表面侵食防止のための森林整備方法として,下層植生を早期に健全に生育させるためには,より強度の間伐を実施するか,耐陰性の高い草種の選定が必要である。