著者
横田 和章 阿部 賢司 藤崎 博也
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.1-2, 1995-09-20

近年、計算機のハードウェアの進歩に伴い、ワープロのかな漢字変換や構文チェック機能など、自然言語の解析処理が実用化されつつある。しかし、これらの機能は構文+浅い意味情報に基づいており、人間による修正無しでは満足な結果が得られない。一方、より良い結果を得るため、文の深い意味を調べる方法も報告されているが、この方法では、解析に使う知識をあらかじめ明示的に組み込んでおかなければならない。このため、処理対象となる話題を限定しないと、組み込むべき知識が膨大になって統一がとれなくなり、実現困難となる欠点を持つ。そこで、コーパスから言語的知識を獲得する方法が最近注目されている。この方法では知識をあらかじめ書き込んでおかなくても、獲得により性能を向上できる特徴を持つ。また、新しい話題に対しても、獲得により対応できる。本稿では、この様な見地から、コーパスに基づいて日本語文法を自動獲得する方法について報告する。